2015年10月13日(火)
総務省消防庁 佐々木敦朗長官が平成27年10月6日に双葉地方の被災状況の視察を行いました。
浪江町請戸地区で献花を行いました。
楢葉町天神岬公園スポーツ公園から除染廃棄物の仮置場の状況を視察されました。
双葉消防本部来庁時、双葉地方広域市町村圏組合管理者の馬場有浪江町長から歓迎の挨拶が述べられました。
佐々木長官は帰還困難区域における低所からの引揚救助訓練を視察しました。
次に長距離送水のための大容量遠距離送水システムによる放水訓練を視察しました。
訓練後に原子力発電所事故による避難区域で消防活動を続けている職員を激励しました。
訓示・激励の内容を掲載いたします。
佐々木敦朗消防庁長官 訓示・激励
先ほどは、大変頼もしい訓練の様子を視察させていただきました。私から申すまでもなく、東日本大震災では死者・行方不明者2万人という多くの犠牲者を出し、消防職員・団員の方々も多く犠牲になられました。
特に双葉地域につきましては、原子力発電所事故によりまして、未だに故郷に戻ることが出来ない方々が大勢おられ、避難生活を多くの方が続けられているという大変困難な状況にあるわけでございます。
そうした困難な環境の下、放射線の問題がある中で消防防災活動を続けるという難しい課題を持っている双葉消防本部の皆様には頭が下がる思いであります。
避難区域内における大規模火災対応訓練ということで、毎年、緊急消防援助隊や県内応援消防本部と共に訓練を重ねられてきていると伺っております。去る5月には5回目の訓練をされたとも聞いております。
先ほども、救助訓練そして消火訓練と頼もしい訓練の様子を拝見させていただきました。皆様方が、何かがあったときの備えのために普段からしっかり訓練されていることに感謝を申し上げたいと思います。
今日は双葉地域を北の方から車で視察をさせていただきましたが、復興が進むにつれて地域の環境が日に日に変わってきていると感じたわけでもあります。
国道の開通、或いは常磐自動車道の開通、そして避難指示区域の見直し、それに伴う住民の帰還、或いは原子力発電所の廃炉に向けた様々な作業、こういったことが全て消防防災活動の環境をどんどん変えていっており、火災や事故の可能性が一層増加しているという面も否めないわけでございます。
双葉消防本部におかれましては、こういった常に変わりゆく環境の中で備えをしていかなければならないという大変困難な状況にあると思っている次第でございます。
私ども消防庁、福島県消防長会と一緒になりまして双葉消防本部の支援調整会議を実施させていただきまして、その会議を通じて双葉消防本部の現状をしっかりと把握させていただき、必要な支援を行ってきているところでございます。
消防庁といたしましては、今後とも、双葉消防本部の皆様がこの地域の消防防災活動をしっかり担っていかれるよう、そして署員の皆様方が安心安全にその活動を行っていただけるように力を尽くして参りたいと考えております。
どうか皆様、今後とも、この双葉地域の住民の皆様そして地域の安心安全を守るために、更に尽力していただきますようお願い申し上げまして激励の言葉とさせていただきます。
最後に佐々木長官と記念撮影を行いました。
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