2016年1月14日(木)
平成28年1月6日に双葉消防本部出初式を開催しました。
平成28年双葉消防本部出初式が開催されました。出初式は、双葉消防が地域防災の要として、あらゆる環境に即応し、住民の安心・安全を確保していくために、消防の持つ崇高な社会的使命を一層深く認識し、消防体制の更なる充実強化、職員の士気高揚を図ることを目的として実施しております。
双葉消防本部 次長の大和田仁の開会宣言で出初式の幕が上がります。
平成23年3月11日に起きた東日本大震災で犠牲となった方々の御霊に対し黙祷を捧げ、哀悼の意を表しました。
当組合消防本部 消防長事務取扱の松本幸英が式辞を述べました。
式辞の一部を掲載いたします。
平成28年双葉消防本部出初式『式辞』
平成28年の輝かしい新春を迎え、ご来賓の皆様そして消防本部職員の皆様には、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
本日ここに、多くのご来賓の皆様のご臨席のもと、平成28年双葉消防本部出初め式が挙行できますこと、心より感謝申し上げます。
双葉広域消防本部はこれまで、地域に密着した自治体消防として、先人の弛まぬ努力と奮励の積み重ねにより、消防施策の展開と消防施設の強化を図ってまいりました。
そして、いまもなお継続している東日本大震災と原発事故というこれまで経験したことのない複合災害に対し、職員一丸となって敢然と立ち向かい、消防人としての使命と職責を果たしていることに対して、敬意と感謝を申し上げます。
また、これまでの過酷な環境の中で、業務を継続することができたのも、ご臨席の皆様をはじめ、国や県などの関係機関、加えて全国各地の消防から多大なご支援とご協力をいただいたものであり、この場をお借りして総ての皆様に感謝を申し上げる次第であります。
さて、昨年は全国各地で集中豪雨による被害が発生し、特に9月の栃木・茨城を襲った集中豪雨では、鬼怒川の堤防が決壊し甚大な被害をもたらしました。
また、鹿児島県口永良部島では火山活動により全島避難指示が出され、やむなく島を離れる島民の姿に、私たちが経験した避難と重なり非常に胸を痛めたところであります。
こうした想定を超える災害は、住民に大きな不安や恐怖を与えるものでありますので、地域防災を担う私たち消防の役割とその責任はより高度なものが求められております。
さて、平成28年度からの5年間は、被災地の自立に向けた環境整備が図られる「復興・創生期間」として位置付けられていることから、双葉郡各町村の復興や住民の帰還が、更に加速するものと予測されます。
したがいまして、こうした各町村の動きを常に意識し、復興のスピードに合わせた体制の整備を行うことが、避難先から戻る方々への安心・安全につながるものと考えております。
今後も原発事故の対応は、永く続くことになりますが、避難指示区域における消防活動は、かつて日本全国のどこの消防隊も経験したことのない、特殊な活動でありますので、歴史的な活動をしていることに、自負心を感じていただきながら職務に専念していただきたいと考えておりますので、今後とも皆様方のご協力を賜りますようお願いいたします。
結びに、平成28年が皆様にとって愁いなき、希望のもてる年となりますよう、祈念いたしまして式辞といたします。
平成28年1月6日
双葉地方広域市町村圏組合消防本部
消防長事務取扱 松 本 幸 英
続いて、勤続30年1名、勤続20年4名の表彰が行われ、消防長事務取扱より賞状と記念品が授与されました。
当消防本部に多大な御支援を賜りました公立大学法人 福島県立医科大学に対し、感謝状の贈呈が行われました。
当消防本部に多大な御支援を賜りました公益財団法人 震災復興支援放射能対策研究所に対し、感謝状の贈呈が行われました。
職員の通常点検の様子です。規律を重んじ、心身共に充実しているかどうか、点検者が確認しています。
職員30名による小隊訓練の様子です。行進間の訓練礼式で1人1人が寸分も狂わぬ行進を10分程度実施しました。
総合消防訓練では、帰還困難区域にある事業所での火災及び化学物質漏洩の複合災害を想定し実施しました。CAFSを使った消火が消火隊の見せ場となりました。大型高所放水車は、はしごで2階に取り残された要救助者を救出したのち、放水を開始しました。
要救助者は、1階への避難路が絶たれてしまった1名と、初期消火のために建物内部に進入し所在不明となった1名の計2名。放射能汚染されてしまった要救助者を除染するテントも設置しました。
訓練後、当組合管理者の馬場有より講評並びに訓示をいただきました。
相双地方振興局長の御代典文様よりご祝辞を賜りました。
福島県議会議員の橋本徹様よりご祝辞を賜りました。
当組合議会議長の杉本宜信様よりご祝辞を賜りました。
双葉警察署長の佐治誠様よりご祝辞を賜りました。
福島県消防協会双葉支部長の安藤治様よりご祝辞を賜りました。
富岡消防署長 中嶋忠の閉式宣言にて、平成28年双葉消防本部出初式が幕を閉じました。
平成28年も、「ふるさと再生と住民幸福度の向上の実現」という組織理念のもと、職員一人ひとりが常に危機管理意識を持って、双葉地方の再生に職員一丸となって尽力して参ります。